銅板レリーフとは、建築物や工芸品の表面を飾るために用いられた半立体の彫刻のことです。やわらかい銅板に、下絵を写して、釘やヘラなどで押して凹凸を作ります。今回は17cm×19cmの大きさの銅板で表札を作りました。千代田在住の有間さんを講師に迎えて、参加者12人で開催しました。いつもの達人講座は90分の講座ですが、今回は2回分の時間を使っての講座となりました。
最初に講師の有間さんから、説明をしていただきました。図案を銅板に写すことが最初の工程です。図案を書いた紙の上からボールペンで力強く跡を付けます。次は、裏側から、付いた跡の線の内側1ミリのところをなぞっていきます。それからは、図柄が浮き出るように裏側から力強く木製のヘラを使ってひたすら押えていきます。この凹凸を出すのが結構力仕事で大変でした。表札ということで、お名前の漢字の画数が多い方は、アルファベットにしたりひらがなにしたりと工夫されていました。
図案が描かれたら、次は枠を作ります。絵でいう額で、それがあると完成度が高くなりました。図案の大きさで枠の縁取りの幅を決めてもらいました。
最後は、銅板を黒化液に漬けて酸化させます。鮮やかな銅の色が燻されたような色に変わります。鮮やかな銅の色を残したいときは、液に漬ける前にマジックを塗っておくといいです。黒化液に漬けたら余分な液をスポンジで洗い流して乾かします。仕上げはラッカーで光沢を出して完成。みなさん素敵な作品ができました。
『思ったよりも難しく苦戦しました。先生には大変お手数かけました。でもよい体験をさせていただきありがとうございました』『初めての銅板レリーフつくり、難しいと思いましたが、先生が丁寧に一人ひとり教えてくださりありがたかったです』『銅板での表札ということで興味があり申し込んだのですが、説明を聞き難しそうだなと不安でしたが、いろいろなアドバイスをいただきかわいい表札ができました。出来上がりに満足です』などの感想を寄せてくださいました。ちょっと難しいとかんじるほうが、完成した時の満足感がより大きいと感じた講座でした。皆さん長時間とても一生懸命に作業され出来上がった作品も素晴らしいものばかりでした。
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